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相次ぐ太陽光発電設備の“保安規制逃れ”に決定打!? 2014年まで地権者の確認を遡る

資源エネルギー庁は11月19日、太陽光発電設備の低圧分割案件について、FIT認定の審査を厳格化すると発表した。登記簿上の地権者の確認を2014年まで遡って実施する。大規模な太陽光発電設備を意図的に50kW未満に分割し、保安規制を逃れる案件のための対策だ。

「保安規制逃れ」相次ぎ
地域の安全面に懸念も

現在の太陽光発電設備の保安規制では、50kW以上の出力の設備について、電気主任技術者の選任や保安規程の提出などが求められている。一方で、50kW未満の小出力の設備についてはこれらの保安規制が適用されていない。

発電設備を50kW未満に分割すると、発電事業者はこのような保安にかかる管理コストや手間を削減できる。そのため、大規模な発電設備を50kW未満などに分割し、保安規制の適用から外れようとする事業者が少なくなかった。

しかし、実際は大規模発電設備であるにもかかわらず、年次点検など適正な保安がなされていないと、安全上に懸念が残る。

さらに低圧接続の場合には、一般送配電事業者が受変電設備を設置することになっており、高圧接続であれば発生しない費用を一般送配電事業者が負うことになる。一般送配電事業者が負担する費用は、託送料金として電気料金に上乗せされるため、最終的には需要家の負担増につながるとされている。

今回の低圧分割案件へのFIT認定審査の厳格化は、こうした「保安規制逃れ」案件への対処だ。


分割案件とのいたちごっこ
有効な対策となるか

資源エネルギー庁は、これまでも分割案件に対し段階的に対策を講じてきた。

2014年にはFIT認定基準に、「特段の理由なく同一の場所に複数の発電設備を設置しないこと」を要件に加えた。さらに2017年には、設備の発電者もしくは登記簿上の地権者が同一である場合には分割案件とみなすと基準が明確化された。

しかし、2017年の時点では地権者の確認は原則1年前までとされていたため、1年より前に地権者を変更し、FIT認定を受ける案件が続いたとみられる。そのため今回の見直しでは、地権者の確認を2014年度までさかのぼって行うよう厳格化された。なお50kW以上については、これまで通り原則1年以内の確認だ。

一般社団法人太陽光発電協会(JPEA)によると、2018年度の申請のうち約35%を占める約1万3千件が分割を疑われる案件で、その大部分が1.5年前までさかのぼると登記簿上の地権者が同一であったという。


DATA

「再生可能エネルギー発電事業計画の認定における設備の設置場所について」の更新


文/山下幸恵

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