太陽光発電

一般家庭の余剰電力を78時間先まで予測できる! 需給コントロールをより手軽に

日本気象協会は11月26日、固定価格買取制度の買取期間を満了する「卒FIT」案件を予測対象とした余剰電力の予測サービスを開始した。その第一弾として、「太陽光発電出力予測サービス」を同日から展開。「卒FIT」の買取事業者にとって、余剰電力活用の追い風となる。

予測対象は卒FIT家庭
都道府県単位で78時間まで

日本気象協会が新たに展開する「太陽光発電出力予測サービス」は、一般家庭を含む卒FIT世帯を予測対象としている。30分ごとの太陽光発電出力や電力需要量、余剰電力量を、10電力エリア単位または都道府県単位で、最長で78時間先まで予測できる。

同協会が蓄積した予測ノウハウやビッグデータなどにより、一般家庭の屋根上の太陽光発電や電力需要に関する予測条件を独自に設定し、地域性も考慮しているという。

同協会では、独自の気象モデルによる高精度な日射量・太陽光発電出力予測サービス「SYNFOS-solar」を提供しており、今回の新サービスはこれを活用したものだ。「SYNFOS-solar」では、さまざまな雲の状態をより正確に表現する気象モデルの改良と、観測データを活用した予測値の統計補正によって、従来比で30%の予測精度向上を実現している。


電力向け予測サービス充実
需要に加えJEPX価格も

日本気象協会は、これまでも電気事業者向けに「電力需要予測サービス」や、日本卸電力取引所の取引価格を予測する「プライス予測サービス」を展開してきた。

「電力需要予測サービス」は、同協会がこれまで多くの電力会社に提供してきた気象予測情報を、サービス化したものだ。気象に関するビッグデータと最新の人工知能を組み合わせ、独自に開発したサービスで、2018年9月からクラウドシステムとして展開している。この「電力需要予測サービス」には、太陽光発電などの再生可能エネルギーの予測技術も取り入れられている。

今回の「太陽光発電出力予測サービス」は、太陽光の発電量のうち、実際に消費される需要量を差し引いて余剰電力量を予測するという構成イメージだ。

さらに、日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格を予想する「プライス予測サービス」も展開している。これは、JEPXの主要市場である一日前市場の取引価格を予測するシステムだ。最長で31日先の受渡分までの価格を予測することができるという。小売電気事業者はこの予測に基づき、電源の調達先を変更するなどして、コストを抑えることができる。

多くの小売電気事業者や、さまざまなリソースを統合して需給のコントロールを行うリソースアグリゲーターにとって、心強いサービスになることが期待される。

DATA

一般財団法人日本気象協会


文/山下幸恵

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