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風力発電の環境アセス迅速化を推進!

風力発電事業者の環境アセスは増えている。しかし風力発電では、事業の検討着手から運転開始まで約7〜8年、時には10年前後かかることも。環境アセスの手続きに要する期間を半減させる取り組みを紹介。

1万kW以上の風力は第1種事業
太陽光発電はアセスの対象外

風力発電事業の環境影響評価(アセス)は、平成24年10月に風力発電所が環境影響評価法(アセス法)の対象事業として追加されて以来、増加傾向です。
平成26年度は34件で、事業種別のアセス審査でもっとも多い件数でした。平成27年度も47件程度になる見込みで、事業種別ではやはり一番多くなりそうです。

アセス法では、13の対象事業(道路や鉄道、発電所など)のうち、規模が大きく環境に大きな影響をおよぼす可能性のある事業を第1種、それに準ずる規模の事業を第2種と定めています。第1種の場合、事業者はアセスを必ず行わなければなりません。第2種は個別に判断します。

風力発電では、第1種は出力1万kW以上、第2種は同7500〜1万kWの事業です。
なお、太陽光発電事業は、国のアセス法の対象には入っていません。

ただ、環境アセス制度については規模や影響の大きな事業は国が、小さな事業は地方自治体が担当することになっており、自治体によっては太陽光発電事業をアセスの対象とするところもあります。

環境アセス手続の大体の流れは、①配慮書の提出/審査、②方法書の提出/審査、③アセスの実施(調査・予測・評価など)、④準備書の提出/審査、⑤評価書の提出/審査、⑥報告書の提出というものです。

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風力発電所のアセス手続きには、通常3〜4年程度かかります。このうち、一番時間を要するのが、調査です。例えば、建設予定地付近に住居がないかや騒音はどうか、生息する動植物や生態系への影響などを調べるもので、2年くらいかかることもあります。また、配慮書や方法書など一定期間公表して住民などの意見を聞き、もちろん審査も行います。

風力発電では、事業の検討着手から運転開始まで約7〜8年、時には10年前後かかることもあります。

 

環境アセス迅速化の取組
再エネと自然環境の両立

そこで今、環境アセスの手続きに要する期間を半減させる取り組みなどを進めています。

一つは審査期間の短縮。準備書の審査期間に従来270日要していたところ、取り組みを進めた案件では105〜158日と、概ね想定通りに短縮を実現しました。

また、貴重な動植物の生息地域が予めわかっていれば、調査期間を短縮できます。そこで、貴重種の生息・生育状況などの環境基礎情報をデータベース化し、事業者に提供しています。これにより、環境影響を事前に回避したり低減することが可能になり、アセスの効率化が図れます。

さらに、事業者と地域住民の間に自治体に入っていただき、住民への説明会や事業適地の抽出などを主導していただくことで、アセスの負担を軽減する取り組みも始めました。現在4地域(岩手県洋野町、福岡県北九州市、長崎県五島市、鳥取県)で進めており、良い事例をまとめてガイドを作る予定です。

来年度に向けては、再生可能エネルギー導入の促進エリア、避けるべきエリアなど、環境・経済・社会面を統合的に評価した地域ゾーニング計画の策定支援も検討しています。

環境省は、再生可能エネルギーを推進する一方、自然環境を守る責務も負っています。ですから、風力発電は、自然環境や生活環境も守りつつ導入量を拡大していってもらいたいですね。


取材・文/具志堅浩二

※『SOLAR JOURNAL』vol.15 より転載

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