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エネ庁「太陽光7円/kWh」早期実現へ、2WM未満の低圧案件も入札対象に

経済産業省・資源エネルギー庁は、太陽光発電のコストダウンをより一層加速させる構えだ。現行の目標を前倒しして、7円/kWhを早期実現させる。そのために、既に2MW以上の大規模メガソーラーで実施している「入札制度」の対象を拡大し、2MW未満の案件でも採用する方針だという。

国内トップランナーは
既に7円/kWhを達成

9月12日、経済産業省・資源エネルギー庁が「再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会」の第8回を開催。太陽光発電のコストダウンの加速化などについて議論が交わされた。

国内における太陽光発電の発電コスト水準の現行目標は、以下の通りだ。

●事業用:2020年発電コスト14円/kWh・2030年発電コスト7円/kWh
●住宅用:2019年売電価格24円/kWh・できるだけ早期に売電価格11円/kWh

ただし、この「発電コスト」は、資金調達コストのみを念頭に置いた割引率(3%)を付加したもので、調達価格等算定委員会が想定する適性利潤(IRR=5%)とは異なる。発電コスト(割引率3%)7円/kWhは、調達価格(割引率5%)に換算すると、8.5円/kWhに相当する。

今回の委員会では、この「現行目標の達成時期を前倒すこと」などについて議論がなされた。


太陽光発電の現行の価格目標(出典:資源エネルギー庁)

日本の太陽光発電は、FIT制度などによってコストダウンが進んではいるものの、まだ世界の水準には及ばない。それどころか、最近は、国内外の差が拡大してしまっている。欧州は2014~2017年の3年間で事業用システムの費用が大きく低減しているのに対し、日本は2016~2017年は微減にとどまっているという。


国内外の資本費構造比較(出典:資源エネルギー庁)

また、複数の民間調査機関からは、2030年の日本国内の発電コストは5円/kWh台まで低減される見通しが示されているという。

さらに、現在、既に10円/kWh以下で事業を展開している国内事業者も複数存在する。中には、7円/kWh未満という低コストを実現している事業者もある。こうしたトップランナーの事業者は、モジュールやPCS・架台、工事費などのコストを低減している。


事業用太陽光発電のトップランナーの動向(出典:資源エネルギー庁)

これらを根拠として、委員会では、現行目標の前倒しは可能であると判断。具体的には、現行の価格目標「2030年発電コスト7円/kWh」を3~5年ほど前倒しする。

今回の価格目標は「2025~2027年度に運転開始する案件の平均発電コスト」が対象となる。ただし事業用の太陽光発電は、認定から運転開始までにリードタイム(運転開始期限の3年間など)があることを考慮する必要がある。つまり、2025~2027年度に価格目標を実現するためには、その3年前である2022~2024年度に、平均調達価格8.5円/kWhを目指さなければならない。

今年・2018年度の調達価格は、18円/kWh。8.5円/kWhは、現行価格の半額以下という、ハードルの高い目標設定となる。この目標を達成するための解決策の1つとして、「入札制度」を適用することが提案された。市場の競争原理によって、コストダウンを加速させる狙いがある。

入札制度は、既に2MW以上の大規模メガソーラー案件を対象として、2回実施されている。この対象を、2MW未満の案件にまで拡大する方針だ。

ただし、これには課題もある。過去2回実施された大規模メガソーラー対象の入札制度は、うまく機能したとは言いがたいからだ。コストダウンを急ぐあまり、事業者が「太陽光市場はもう稼げない」と判断して撤退するようなことになれば、再生可能エネルギーの普及そのものにブレーキが掛かってしまう。目標の前倒しに際しては、市場環境に対応した適切な舵取りが求められる。

関連記事:第2回入札は「落札者なし」前回の全社落札から一転、その理由は?

いずれにせよ、今回の委員会では、従来以上に太陽光発電のコストダウンを加速する方向性が明示された。事業者には、より一層の経営努力が求められることとなりそうだ。

DATA

経済産業省・資源エネルギー庁

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