産業用太陽光のトレンドは単結晶シリコンへ!
2017/07/25
単結晶シリコン太陽電池で世界をリードするLONGi(ロンジ/本社:中国・西安)が、日本の産業用太陽光発電市場を変えようとしている。優れた変換効率と価格競争力を両立させた単結晶モジュールで、シビアな事業性が求められる、これからのPV市場を切り拓く。
単結晶シリコンは新次元へ
高品質と価格競争力を両立
これまで産業用太陽光発電システムには、価格の安い多結晶シリコン太陽電池を使うのが一般的だった。しかし、発電所建設コストに占めるモジュール価格の割合が低くなっている現在、より多くの発電量が得られる高効率な単結晶モジュールが注目されている。単結晶と多結晶の価格差を上回る売電収入の向上が狙えるのだ。
実は、太陽光発電導入量世界トップの中国において、2014年当時5%ほどに過ぎなかった単結晶シリコン太陽電池のシェアは、2015年には15%、2016年には27%と急増、2017年には35 %超と予想されるに至っている。そして、こうした状況を主導してきたのが、まさにロンジなのである。
単結晶シリコン・インゴット/ウエハのサプライヤーとして世界最大のシェアを誇っている同社は、2014年からLERRI Solar Technology社を傘下に加え、セル/モジュール製造販売までトータルに手掛ける体制を整えた。2016年には約16.7億米ドルの売り上げの約半分をモジュール事業が占めるようになった。ロンジは、単結晶シリコンのみにこだわり、インゴットから一貫した技術開発と品質管理を行う同社の強みを活かし、優れた品質と価格競争力の両立を実現している。
太陽光発電事業の収益性を向上させる切り札として、単結晶モジュールは高価すぎるといったこれまでの常識を覆しつつあるのだ。
リニア出力保証
マイナス0.55%×25年
単結晶シリコン太陽電池と一言でいっても、ロンジ製品には様々な種類がある。どの製品も変換効率の高さと実発電量の優位性は折り紙付きだ。セル裏面側に特殊な処理を施すPERC(Passivated Emitter Rear Cell)構造を採用して変換効率を高めたモデルなど、注目の製品がそろっている。
さらに現在、同社ではモジュールの5本バスバー化を進めており、秋頃までには、ほとんどの製品が5本バスバー電極構造に切り替わる予定だという。3本バスバーや4本バスバーのモジュールに比べて、より高い電流伝送能力を持ち、これまで以上に高効率で安定的な発電量を確保することができる。
また、いずれの製品も大幅な出力低下を引き起こすPID(Potential Induced Degradation)現象への対策はもとより、塩水噴霧試験やアンモニア腐食試験等もクリアしており、厳しい環境下での使用も安心。さらに、高強度フレームの採用により、表面許容静荷重(積雪)は5400Pa、裏面許容静荷重(風圧)は2400Paを誇る。出荷時のセルのクラック検査も厳格な独自基準で行われている。
保証サービスの充実ぶりも特筆に値する。製品保証10年間に加え、出力保障はFIT買取期間を超える25年間に亘って 年率マイナス0.55%をリニアで保証。長期信頼性に対する圧倒的な自信が表れているといえるだろう。