編集部からのお知らせ

【続報】落札取消100MW、太陽光「入札」見直しへ!

太陽光発電設備の第1回入札結果について、新たな事実が判明した。落札した9件(計141MW)のうち、第2次保証金を納付したのは4件(計41MW)のみ。残りの5件(計100MW)は、これを納付せず、落札者決定が取り消される事態となった。

募集容量500MWに対し
残ったのは41MWのみ

2MW以上の大規模太陽光発電設備には、2017年度より入札制度が導入されている。今年度は1回のみ実施され、その結果は【速報】の通り、募集容量500MWに対して落札容量141MW(全9件)に止まった。

▶【速報】太陽光発電の「入札」結果が明らかに!

しかし、このほど、最終結果はさらに低調なものであることが明らかになった。落札者は、落札決定から2週間以内に「第2次保証金」を納付しなければならないが、これを行わなかった案件が9件中5件もあったのだ。その5件については、納付済みの第1次保証金(500円/kW)が没収され、落札決定は取り消された。取り消された容量は合計100MWにも上る。一方で、第2次保証金(5,000円/kW)を納めた4件の容量は、合計41MWにすぎない。詳細は、下表の通り。

落札結果一覧

経産省、制度見直しに着手
保証金の没収規定を緩和

現在の入札制度においては、落札決定から原則3ヶ月以内にFIT認定を取得しなければならず、それに間に合わない場合には第2次保証金が没収されるという規定がある。FIT認定の前提となる電力会社との接続契約状況等によっては、この認定取得期限をクリアできない可能性も生じてくる。その場合、第1次保証金(第2次保証金の10%)を犠牲にしても、より高額な第2次保証金の納付は見合わせるという判断をせざるを得ない。

今回、第2次保証金を納付しなかった5件について、その理由は明らかにされていない。しかし、第2次保証金の在り方については、没収規定が厳しすぎるとして、太陽光発電業界内外から異議が唱えられていた。

経済産業省資源エネルギー庁は12月27日、今回の結果を踏まえ、第2回入札(来年度)から制度の詳細を見直す方向で検討に入った。第2次保証金については、期限内にFIT認定を取得できず落札取消となっても、すぐには没収せず、次回入札の保証金に充当するなどの案を示している。認定取得期限に関しても、3ヶ月ではなく、年度末までとする方針だ。


取材・文/廣町公則

 

関連記事

2017/07/19 | 編集部からのお知らせ

改正FIT施行で対応必須! 認定取消を防ぐには?

2017/06/12 | 編集部からのお知らせ

経産省の改正FITのホンネ、2030年以降の政策

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 【FIT/FIP大幅改正①】初期投資支援スキーム、始動! 屋根設置太陽光に追い風!!...
  2. 【参加受付中!】2025年4月22日(火)「第33回PVビジネスセミナー」
  3. 【FIT/FIP大幅改正②】初期投資支援スキームで、屋根上の太陽光ビジネスが変わる!!...
  4. 本社ビルのエネルギー消費量を50%削減! GOODWEの「究極のトータルソリューション」...
  5. ゴルフ練習場屋根への施工事例を大公開! GoodWeのトータルソリューションで実現...
  6. 【2025年度の新制度②】適格事業者の認定と支援・非FIT非化石証書の直接取引拡大など...
  7. 第7次エネルギー基本計画を閣議決定 太陽光の比率を 23~29%程度に変更...
  8. 環境省の新年度事業を徹底解説! 工場や事業場の脱炭素化支援策のポイント...
  9. 10kW未満の住宅用・事業用太陽光発電の屋根設置 10月から買い取り価格を大幅に引き上げ...
  10. 革新的な太陽光発電技術、LIXILのPVロールスクリーンシステムが大賞受賞
広告お問い合わせ 太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.53 | ¥0
2025/4/10発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ