電力ロスを抑え、発電を最適化する「MLPE」って何?
2018/02/20
太陽光発電システムの運用にあたり、重要な課題となる電力ロス。なかでも、出力量が異なるパネルを1台のパワコンへ接続した際に起こる「出力低下」の問題は大きいが、これを解決する「MLPE」技術をご存知だろうか。大手メーカーからも販売決定し話題を呼んでいる、発電最適化の方法とは?
1台のパワコンだけでは
電力ロスは防げない
太陽光発電システムにおいて、出力量が異なるパネルを1台のパワーコンディショナへ入力する場合、通常であれば出力の低いパネルに併せて制御される。
そのため、1枚のパネルで発電量が不十分だった際、発電システム全体の発電量が低下してしまうという問題があったが、今回これを解決するソリューションが発表された。
パネルごとに発電を最適化
影のかかる場所や斜面にも導入しやすく!
オムロン株式会社は、ソーラーエッジテクノロジージャパン株式会社が開発・製造を行った「MLPE」技術搭載のパワーオプティマイザと三相パワーコンディショナを、2018年3月から取り扱い開始すると発表。
製品の外観
製品情報(すべてオープン価格)
MLPEとは、「Module-Level Power Electronics」(モジュールレベルのパワーエレクトロニクス)の略称で、太陽光パネル1枚もしくは2枚ごとに設置し、制御する装置のこと。
パネルごとに制御を行うことで、例えば1枚のパネルが汚れや劣化などによって発電量が少なくなった場合でも、他のパネルからの出力低下を防げるというメリットがある。
さらに、影のかかる場所や斜面などでも、設置方位や日射量計算に悩むことがなくなり、導入の自由度が高まることが期待される。
導入後は全国に140の拠点を持つオムロンのアフターサービスが受けられるため、安心して利用できる点も魅力だ。