2050年戦略、再エネ「主力」を明記。原発比率示さず

2050年に向けた国の長期エネルギー戦略の概要が分かった。「パリ協定」に基づく脱炭素社会に向け、再生可能エネルギーを主力電源とする方針を明記。一方で原発比率は示されなかった。

再エネの可能性を拡大するには
国家戦略が重要

欧米を中心に、急激な広がりを見せる再生可能エネルギー。日本でも再エネの重要性は日に日に高まり、日本国内の主力電源となりつつある。

そんな中、2050年に向けた国の長期エネルギー戦略が分かった。その概要をご紹介しよう。

太陽光や風力といった再エネは価格低下とデジタル技術の進歩により、主力化への可能性が拡大しているが、その反面、自然変動リスクに対する耐性強化が必要としている。解決手段としては、蓄電池・水素・デジタルシステムと統合し、送配電網の整備や効率化といったネットワークの再構築が必要とし、これを実現させるための人材・技術・産業基盤の強化に取り組むべきとした。

エネルギー情勢の過渡期
原子力や火力はどうなる?

原子力に関しては、脱炭素の選択肢ではあるが、さらなる安全性向上による事故リスクの抑制、廃炉や廃棄物処理などの対処、社会的信頼の回復が必須とした。また、福島の事故を経験したわが国としては、安全を最優先し、再エネ拡大を図る中で原子力への依存度はできる限り低減するという方針は今後も堅持すべきとした。

火力は、目まぐるしく変わるエネルギーを巡る情勢や、脱炭素化への過渡期においては、化石エネルギーはなお主力であるとした。しかし、非効率な石炭火力は順次廃止し、天然ガスへのシフトを優先すべきとした。もちろん、長期的な展望に立てば、脱炭素化への挑戦も同時に展開するべきとも明記。

 

電源構成は14年の基本計画策定後に「30年度に原発20~22%% 再エネ22~24%」を目指してきたが、今回の長期戦略では目標値は示されなかった。

長期戦略は経済産業省のエネルギー情勢懇談会で協議されており、4月にも最終案をまとめる予定。今夏の閣議決定を目指すエネルギー基本計画に反映させる方向で調整を進めている。

問い合わせ

経済産業省 自然エネルギー庁

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