水上ソーラーに注目! 全国21万ヶ所・フラットで造成不要
2019/02/15
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ため池は全国に21万ヶ所
筆者が最初に訪問したため池ソーラーは兵庫県小野市の浄谷(きよたに)新池で2014年5月のこと。そのころから、各地で、水面を活用したフロート式太陽光発電がぼつぼつ設置されるようになった。
浄谷新池には、20kWのフロート式の発電設備が2基設置されている。パネルの設置角度などを変えて、発電効率を比較しているという。管理するのは、小野市浄谷町自治会。施工したのは、株式会社環境資源開発コンサルタント(大阪市)で2013年7月15日に発電を開始した。
兵庫県小野市のため池ソーラー。出所:筆者撮影
日本全国には21万ヶ所のため池があるというが、その20%にあたる4万3000ヶ所が兵庫県に集中している。さらに、その半分強の2万3000ヶ所が淡路島にある。
日本国内での水上ソーラーの累積導入量でみても、兵庫県が最多で日本全体の半分近くを占める。次いで香川県、大阪府、徳島県、岡山県等、全て瀬戸内海に面した府県だ。この地方は雨が少なく、農業はため池頼みだからだ。
雨が少ないということは日照条件が良いということ。農業にとってはハンデになるが、太陽光発電には理想的な環境だ。
プロフィール
環境経営コンサルタント(合同会社 Xパワー代表)
村沢義久
東京大学工学修士。スタンフォード大学MBA。経営コンサルティング会社日本代表、ゴールドマンサックス証券バイスプレジデント(M&A担当)などを歴任の後、2005年から2010年まで東京大学特任教授。2010年から2013年3月まで同大学総長室アドバイザー。2013年4月から2016年3月まで立命館大学大学院客員教授。現在の活動の中心は太陽光発電と電気自動車の推進。Twitterは@murasawa。