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環境省「第1回ESGファイナンス・アワード」 花王など金賞7社

ESG経営に積極的に取り組む金融機関などを表彰する「ESGファイナンス・アワード」。環境省が主導し、第1回目の表彰式が2月、都内で開催された。金賞の7社には、CDP回答企業、RE100メンバーなどが名を連ねる。ESGという概念が、スタンダードになりつつある。

「環境・社会・ガバナンス」重視
投資家、融資など5部門で評価

「ESGファイナンス・アワード」とは、ESG金融の普及・拡大を目的に、環境省が2019年10月に創設したものだ。

ESG金融やグリーンプロジェクトに積極的に取り組み、環境・社会に優れたインパクトを与えたとされる投資家や金融機関など、また、環境に関する機会とリスクを経営戦略に落とし込み、企業価値につなげている企業などを表彰する。

ESGファイナンス・アワードは、次の5つの部門に分かれて審査される。①投資家部門、②融資部門、③金融サービス部門、④ボンド部門、⑤環境サステナブル企業だ。

ESG経営とは、「Environmental(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」のそれぞれにおいて、適切に対応することで企業の成長につなげ、持続可能な社会の形成を目指すもの。

2010年ごろから機関投資家を中心に広がった考え方で、社会や環境を意識した経営がリスクが少ないと同時に、リターンも高いとされている。

金賞の7社にはRE100企業も

第1回の金賞受賞者は、環境サステナブル部門で花王、キリンホールディングスの2社。両社は、2019年のCDP気候変動レポートにおいて、ともにAランク入りを果たしている。

いずれもESG経営を長期ビジョンなどと統合し、日々の企業活動の中にPDCAサイクルなどとして組み込まれていることが高く評価された。

また、投資家部門では、第一生命保険とニッセイアセットマネジメントが金賞を受賞した。

再生可能エネルギー関連の投融資や、SDGsに着目したファンドの設定が評価されている。第一生命保険は、事業活動で使う電力を100%再生可能エネルギーとする国際イニシアチブ「RE100」の加盟企業だ。

ボンド部門では、同じくRE100に加盟する芙蓉総合リースが金賞に選ばれた。

受賞理由として、中小企業向けのRE100と呼ばれる「再エネ100宣言RE Action」への参加を促進するファイナンススキームが挙げられている。

他にも、金融サービス部門では、S&Pダウ・ジョーンズインデックス、融資部門では三井住友信託銀行がそれぞれ金賞を受賞した。

DATA

環境省 プレスリリース


文/山下幸恵(office SOTO)

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