【CEOインタビュー】「MWTテクノロジーを日本の住宅システムへ」サンポートパワーの挑戦
2020/07/10
創業から8年。成長を続けるモジュールメーカー・サンポートパワー創業者でありCEOの張鳳鳴氏に、独自の「MWTテクノロジー」の多岐にわたるメリットと、日本市場における展望を訊いた。
MWTテクノロジー独自の
6つの特長
サンポートパワーは、2012年に中国・江蘇省の南京で設立した太陽電池モジュールメーカーです。
私は、パシフィックソーラー(オーストラリア)の元研究者で、ニューサウスウェールズ大学の先進PVセンターにも研究者として所属し、マーティン・グリーン教授のもとで、シリコン結晶および薄膜太陽電池の研究に従事しました。 太陽光発電に関連する研究期間は、20年を超えています。
サンポートパワー本社イメージ
設立当初の2年間、私は研究開発チームを率い、財政的な支援を受けずに、設計・プロセス・原材料に関する様々な課題を克服しました。その成果が、独自のMWTバックコンタクト技術を用いたセルとモジュールです。
X8 Honeycomb Module(ハニカム)
「メタルラップスルー(MWT)バックコンタクト」とは、バスバーによって影になってしまう表面の領域を減らし、正極と負極を同じ背面に配置することで、モジュールの効率を高める革新的なセルテクノロジーです。
「高効率」「高信頼性」「長期保証」「高ROI」「デザイン性」「鉛フリー」という、6つの価値を備えます。はんだ付け材料を使用をしない無鉛化設計によって、モジュールリサイクルの問題解決に貢献しています。
中国に3拠点を擁しグローバル展開
日本マーケットでは住宅向けに注力
設立から8年の間に、無錫、徐州、南京の3都市に主要な製造拠点を設立しました。自社内部でバックシート、セル、モジュールを製造し、MWTバックコンタクトセルとモジュールの年間生産能力は1.6GWに達しています。
現在、日本とヨーロッパ、オーストラリアを核としたグローバルなマーケティングネットワークを形成しています。今後は、東欧、中南米、中近東、東南アジアなど、新興市場への開拓を予定しています。
最新技術を備えたモジュール工場(中国無錫市)
私たちにとって、日本市場は非常に重要です。プロフェッショナルなサービスチームを設けているのは、日本のお客様に高効率な製品と直接のサポートをご提供したいからです。
日本の住宅システムでは、「小型」「軽量」「高出力」の製品を採用し、人件費を含めた設置コストを削減することが求められます。MWTモジュールは、建材一体型太陽電池(BIPV)の要件を高い水準で満たし、多様な設置環境に適合します。
2019年に新しくリリースした「Xシリーズ」は、従来とは異なる六角形にスライスされたセルを採用しました。主流のハーフカッド技術を応用した,住宅システムに求められる能力を満たしていると自負しています。
さらに今年、日本市場に向けた高効率な新製品を数多くリリース予定です。新製品の発表イベントに、ぜひご注目ください。
PROFILE
モジュールメーカー・サンポートパワー
CEO
張鳳鳴氏