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COP26、議論のポイントを解説! 石炭火力の段階的な廃止も焦点に

2021年10月末から英国グラスゴーで開催される国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)。「そもそもCOPとは何か?」といった基本的な疑問に答えながら、COP26の議論のポイントをわかりやすく解説する。

地球温暖化対策を世界各国が議論
過去には京都議定書やパリ協定も

COPとは、Conference of the Partiesの略で「コップ」と読む。日本語では「締約国会議」だ。国連の気候変動枠組み条約に加盟する世界各国の代表者が集まり、地球温暖化対策を議論する。1995年から毎年開催されている。

第26回締約国会議(COP26)は2020年に開催されるはずだったが、新型コロナウイルスの影響で1年延期された。COP26は2021年10月31日から11月12日の日程で英国グラスゴーで開かれる。

これまでのCOPの成果に、京都議定書やパリ協定が挙げられる。京都議定書は、1997年に京都で開催された第3回締約国会議(COP3)で合意され、先進国に拘束力のある温室効果ガス削減目標を定めた。また、世界の気温上昇を産業革命以前に比べて2℃までに抑える目標を定めたパリ協定は、2015年の第21回締約国会議(COP21)で決議されたものだ。

石炭火力の段階的廃止が焦点
パリ・ルールブックの詳細も議論

今回のCOP26のポイントは次のとおりだ。まず、今世紀半ばまでに地球全体でカーボンニュートラルを達成するために、各国が2030年までの排出削減目標を提出する。CO2を多く排出する石炭火力発電所をどのように廃止していくかに注目が集まる。

次に、すでに気候変動の影響を受けている国や地域の人々を守るために、生態系の保護や回復にも焦点が当てられる。また、地球温暖化対策に十分な資金が動員されるよう、各国政府や国際金融機関にも働きかけが行われる。

最後に、パリ協定の実行に必要なルールを定める「パリ・ルールブック」の詳細についても議論される。特に、国と国の間でCO2排出削減量を売買できるオフセット・クレジットに関して、削減量のダブルカウント(二重計上)のない公正なルールをどのように実現するかが注目されている。

DATA

UN Climate Change Conference (COP26) at the SEC – Glasgow 2021


文:山下幸恵(office SOTO)

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