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太陽光発電コストを引き下げるシナリオは? JPEA、ドイツとのコスト差を検証

JPEAが、ドイツと日本の太陽光発電コストについての調査結果を発表した。発電コスト、建設コスト、O&Mコストのそれぞれで大きなギャップが確認され、特に建設コストでは3倍近くのコスト差が生じているという。

建設コストで特に大きな開き
造成費用や施工方法の違い鮮明に

太陽光発電協会(JPEA)は以前から、太陽光発電コストについて2025年にトップランナーで7円/kWh、2030年までに業界平均で7円/kWhを目指すと表明してきた。2月25日、JPEAがこの目標達成に向けた調査・分析結果やコスト低減のシナリオを発表した。

JPEAによると、これまで、ドイツと日本の発電コストに関する詳細な比較や分析のエビデンスがなかったという。そのため、どのように発電コストを下げるかの検証が業界にとっての課題であり、今回の調査に至ったとしている。調査・分析はデロイトトーマツ コンサルティングの協力のもとで実施された。

(日本とドイツのコスト比較。出典:一般社団法人太陽光発電協会 政策委員会)

調査の結果、日本の発電コスト(LCOE)が13.2円/kWhだったのに対し、ドイツは5.9円/kWhと2.2倍の差があることがわかった。建設コスト(CAPEX)は日本が21.1万円/kW、ドイツが7.4万円/kWと、その差は2.9倍。O&Mコスト(OPEX)は日本が0.45万円/kWh、ドイツが0.31万円/kWhと1.5倍の差が確認されたという。

もっとも差が生じた建設コストの内訳をみると、工事費・設備費・開発費の順に差異が大きかった。工事費では、造成費用や設置費用に6万円/kWの開きがあるとされた。ドイツでは、造成や地盤改良のいらない平坦な農地などへの設置が多く、施工方法の機械化や標準化にも違いがあることから、こうしたコスト差が生まれているという。

国のコスト目標ともギャップあり
政策の柔軟な運用が不可欠と結論

その一方で、経済産業省の調達価格等算定委員会では、2025年の発電コストを7円/kWhとしている。これはトップランナーに限った目標ではなく、JPEAの表明する目標よりハードルが高いと考えられる。

JPEAは今回、この目標に対しても6.2円のギャップがあることを明らかにした。太陽光発電設備の導入拡大とコスト低減を同時に進めるには、設置に適した平坦な土地の確保など、業界や国、自治体が一体となって取り組まなければならないとした。

また、事業者サイドでは工期短縮や調達方法の改善に努めると同時に、行政サイドによる荒廃農地や促進区域の活用を促進する仕組み作りや、配電網における系統制約の緩和なども必要だと主張した。JPEAは、これらの結論をポジションペーパーに要望として掲載するとしている。

DATA

JPEA 太陽光発電コスト低減可能性調査に関する報告書について


文:山下幸恵(office SOTO)

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