再エネが地域の財産に?飯田市の地域環境権とは?

長野県飯田市の「地域環境権」に関する取り組みが、話題を呼んでいる。自治権の1つであるこの権利は、私たちにどんな可能性をもたらすのか。上智大学法科大学院教授を務める、北村喜宣先生にお話を伺った。

長野県飯田市の地域環境権
共同体ごとに競わせて活性化

長野県飯田市で実施している市民の権利「地域環境権」が大きな話題を呼んでいます。地域環境権は、飯田市が2013年4月に施行した「再生可能エネルギーの導入による持続可能な地域づくりに関する条例」で保証された権利です。この条例により、再エネは地域住民共有の財産となり、地域住民は優先的に活用できます。

飯田市は昔から、近隣市民で組織する自治会などの地域共同体の自治意識が高い風土でした。市は地域共同体の自治意識の高さを利用して、地域共同体と強く結びついたまちづくりを進めてきました。地域環境権は地域共同体ごとの強い自治という土台のうえで成り立つ権利です。

FITは地域振興の起爆剤になると言われていますが、公共施設の屋根貸しや公有地の貸し出しなどから売電収入の一部を得るだけでは、地域への利益還元は不十分です。そこで飯田市の地域共同体では地域自立のために、自ら先頭に立って太陽光や中小水力の発電主体となり、本当の地産地消エネルギーを実現して、収益を最大化する取り組みを積極的に展開しています。

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