編集部からのお知らせ

地域活性化の鍵は木質バイオマスエネルギーにあり

木材のエネルギー利用を
地域活性化に繋げるために

木質バイオマスのエネルギー利用は、林業や地域経済の活性化、雇用の確保にも貢献します。

例えば、5000 kwのバイオマス発電を行ったとすると、燃料として使われる木質バイオマスの量は年間6万トン、原木換算で10万㎥分となります。その燃料をすべて間伐材などの未利用材とすると、FITによる売電収入は年間約12〜13億円。燃料代として、年間約7〜9億円程度が地元に還元されると試算されます。

また、間伐材などの収集・運搬業務、製材・加工工場、発電所等において、合計50人以上の雇用が創出されると見込まれます。

ただし木質バイオマスは、太陽光や風力などとは異なり、有限な地域資源です。発電にしても、熱利用にしても、山から木が出てこないことにはシステムは機能しません。木質バイオマスを安定的に使っていくためには、木が育つ時間軸にフィットした循環システムが構築されなければならないのです。

そのためには、森林を守り育てている地域コミュニティの合意が不可欠です。そして、地域の活性化につながる事業であることが大切になってきます。

私たちとしても、そうした取り組みを応援すべく、「木質バイオマスエネルギーを活用したモデル地域づくり推進事業」など、様々な施策を進めてきました。木質バイオマスの適切なエネルギー利用に向けて、林野庁はこれからも積極的に取り組んでまいります。


玉置 賢氏
農林水産省 林野庁林政部
木材利用課長
1994年 農林水産省入省(林野庁配属)。水田農業政策、農地政策、畜産政策、消費安全政策、農業の担い手政策等を担当。 また、新潟県川西町(現十日町市)、宮崎県庁等に出向。2016年8月より現職。


取材・文/廣町公則

※『SOLAR JOURNAL』vol.19より転載。

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