政策・制度

住宅向け「0円ソーラー」とは? 初期費用ゼロで導入ハードルを下げる!

電気料金の高騰が続くなか、太陽光を導入してエネルギーコストを抑えたいと考える家庭が急増している。太陽光発電の設備費用や設置工事費はまだまだ高額だ。それだけにこの初期費用がなくなれば、太陽光導入のハードルはいっきに下がる。いま注目を集めている住宅向け「0円ソーラー」の状況を探った。

0円ソーラーとは何か


0円ソーラーとは、太陽光発電設備の設置にかかる初期費用を事業者が一時負担することで、住宅所有者は初期費用0円で太陽光を導入できる仕組みだ。現在、0円ソーラーの主流は、「電力販売(PPA)」と「リース」の2モデルに大別される(※)。いずれの場合も、住宅所有者は初期費用がいらない代わりに、事業者に対して一定期間(契約期間)、電気料金もしくはリース料金を支払うことになる。多くの場合、設備は契約期間後に住宅所有者に無償譲渡される。

※0円ソーラーには、「電力販売」と「リース」の他に、5~10年前に流行った「屋根貸し」もある。しかし、「屋根貸し」はFIT制度に依存した事業スキームであるため、FIT価格が下がった今日では主流から外れている。また、発電した電気を自由に使うことはできないので、自家消費ニーズにも適わない。

0円ソーラーの注意点

住宅所有者にとってメリットの大きい0円ソーラーだが、各社のプランに共通する留意点もいくつかある。

➀建物の築年数に制限がある
設置対象を築10年未満の建物に限定したり、新築のみを対象とするなど、事業者によって条件は様々。耐震性能を基準にするところもある。

➁契約者の年齢に制限がある
住宅所有者(契約者)の年齢についても制限がある。60歳未満や86歳未満など、事業者ごとに様々なケースがある。

➂途中解約できないプランが多い
契約期間の途中で解約できないものが多く、解約できる場合でも買取を求められるなどリスクが大きい。

0円ソーラーの導入にあたっては、各事業者の設置条件をはじめにしっかりチェックしておく必要がある。

蓄電池対応もあり

0円ソーラーの魅力は、自家消費をしてこそ活きてくる。自家消費率を上げるためには、蓄電池があることが望ましい。0円ソーラーを実施する事業者のなかには、蓄電池を扱っているとこも少なくない。ただ、この蓄電池については、太陽光とセットで初期費用0円プランに組み込めるところもあれば、別のかたちで購入が必要なところもある。実際の導入にあたっては、そのあたりもチェックしていきたいところだ。

住宅所有者の6大メリット

住宅所有者から見て、0円ソーラーのメリットは多岐にわたる。主なメリットは次の6つだ。

➀初期費用0円で設置できる!
事業者が初期費用を一時負担するので、お金を掛けずに太陽光を導入できる。

➁電気料金が安くなる!
事業者に支払う電気料金やリース料金は、電力会社に支払う電気料金より一般に割安なので、月々の電力関連コストを削減することができる。

➂維持管理は手間いらず!
契約期間中の維持管理は事業者が行うので、メンテナンス費用もかからない。

➃設備が無償譲渡される!
契約期間後は、設備が自分のものになり、発電した電気も完全に無料で使えるようになる。(契約内容によっては無償譲渡されない場合もある。)

➄脱炭素に貢献できる!
自宅屋根上の太陽光で発電した電気をそのまま使えるので、CO2排出がなく地球温暖化対策にもなる。

➅災害時のリスクが減る!
停電が起きても、設置した太陽光発電を非常用電源として活用できる。

自治体も支援を強化

0円ソーラーについては、環境省をはじめとする国の後押しもあり、自治体の支援策も充実してきている。東京都・神奈川県・群馬県・静岡県・京都府・仙台市・松本市・鹿児島市…等々、0円ソーラーを推奨し、これを行う事業者に補助金を交付するなどの施策を行っている自治体が増えている。

かつて一部には“うさん臭い”とも思われかねなかった0円ソーラーが、公的なお墨付きを得た格好だ。太陽光の自家消費により、電気料金の高騰に抗いたいと願う人々にとって、いまや0円ソーラーは救世主的存在となっている。

次のページでは、0円ソーラー各モデルの特徴と、具体的な事業者について整理する。

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