CO2削減量の国際マーケット創設へ。「カーボン・クレジット市場」とは?

2050年カーボンニュートラルを目指し、CO2削減量を取引する新市場の創設が計画されている。国内企業の脱炭素対策を促進させると同時に、海外の情報や資金を集めやすくする意図で、国際市場として設計される見込みだ。

CO2削減量を取引する新市場
海外の脱炭素動向の情報集積も

経済産業省は、カーボンニュートラルを目指す政策の方向性として、現在の国内クレジット市場を活性化させるとともに、中長期的に脱炭素を促す枠組みづくりを目指している。その新しい枠組みの案が「カーボン・クレジット市場」と「カーボンニュートラル・トップリーグ」(いずれも仮称)だ。

「カーボン・クレジット市場」では、日本で削減されたCO2を商品として国際的に売買できる仕組みを想定している。炭素削減価値を取引するマーケットとしての位置づけだ。現在運用されているJ-クレジットやJCMなどの取引が可能になるとみられる。

(出典:経済産業省 第6回 世界全体でのカーボンニュートラル実現のための経済的手法等のあり方に関する研究会)

加えて、ASEANをはじめとするアジアや欧米のクレジットの取引も想定している。この新市場での取引を通して、海外のカーボンニュートラルの動向に関する情報を入手しやすくする意図もある。

企業の脱炭素目標や計画公表
積極企業に資金集まる仕組み

(出典:経済産業省 第6回 世界全体でのカーボンニュートラル実現のための経済的手法等のあり方に関する研究会)

一方の「カーボンニュートラル・トップリーグ」とは、脱炭素対策に積極的な企業の自主的な参加を認める枠組みだ。参加企業には、CO2排出削減目標や計画の策定が求められるとみられる。削減量が目標に達しない場合や目標を超過して削減した場合には、未達分や超過分を「カーボン・クレジット市場」で売買できるようにするという。

また「カーボンニュートラル・トップリーグ」で集約された参加企業の目標や計画といったデータが、政府によって公表される見通しも示された。こうしたデータの公表によって、脱炭素に先駆的な企業へ資金が集まりやすくなるような流れを促進する狙いもある。

DATA

第7回 世界全体でのカーボンニュートラル実現のための経済的手法等のあり方に関する研究会


文:山下幸恵(office SOTO)

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