太陽光発電

倒産件数最多の中、PV業界で成功するTOP企業の秘訣

太陽光発電の日本市場が低迷気味と言われる中、利益を出し続けている企業がある。今回は、パワコンメーカーのファーウェイ有限公司、蓄電池メーカーのニチコン株式会社、システムメーカのリープトンエナジー株式会社のビジネス展開について、それぞれ伺った。

システム全体の低価格化で
低圧市場が活性化

日本市場は緩やかに縮小する可能性がありますが、長期的視野では当社は十分自信をもって対応できると考えています。状況によって少し上向きになるでしょうから、我々は楽観的に将来を見ています。特別高圧は減って低圧案件が増えていく中で、設置しやすいパワコンなどが開発されていき、FITは下がるけど同時にパネルとパワコンも全体的にコストが下がるため、むしろ消費者は太陽光発電を設置しやすくなると思います。これは当社の理念と合致しており、もともと長期的な視野にたって、FITが下がっても合理的な収益を期待できるソリューションを開発しています。そこで当社ではヒューズ、放熱ファンなどメンテナンスが必要な部品を取り除き、重量がたった10kgという新しいパワコンを開発しました。使いやすくて安全で、取り付けも作業員1人でできます。

我々は会社の売上の15%を使って技術研究と製品開発を進めています。また今年、千葉県船橋市に「製造プロセス研究ラボ」を設立します。日本法人は10年以上前からあり、商品を売ると同時に、昨年は日本企業から約3600億円の部品調達もしています。日本の技術と人材を活用して、日本産業の成長と発展に貢献できると考えています。

薛武軍氏

ファーウェイ有限公司
Smart PV Business Markting Dept.
ゼネラルマネージャー

自給自足時代へ対応し
再び成長軌道へ

日本の太陽光発電市場はここ数年FITで成長しましたが、今は鈍化しています。太陽光発電単体で生き残るのは難しく、システムを提案していく必要があります。これまではパネルさえあれば売電できるという簡単な説明でしたが、売電価格が落ちてきたため、蓄電池で電気を貯めるシステムにして自給自足という、電気を売っていた時代から180度転換した提案になっています。

当社は蓄電池を5年前から販売開始して、累計で約4万台販売しました。以前より自給自足を目指して大容量、10~15年間の長期保証を提案しているため、市場のフェーズを先取りしてきたように思っています。また当社の蓄電池は一体型で、屋外設置となりますが、配線などが減り設置が楽というメリットがあります。
今年になって販売店の方が太陽光とセットで蓄電池を提案したり、すでに設置されている方に再提案したりするなど現場の営業力がガラリと変わり、再び成長軌道に乗ってきました。
今後は大容量だけでなく、より小型でお求めやすい製品の開発も、検討すべきだと考えています。

西山昌樹氏

ニチコン株式会社
電源センター蓄電システム企画部副部長

産業用も住宅用も
さらなるラインナップ拡充を図る

日本市場は縮小して厳しい状況ですが、当社はパネルと架台を自社生産しているので、コストコントロールできるのが強みです。自社ブランドのパワコンも開発し、今年7月に中国の江蘇省で竣工する太陽電池モジュールの新工場が稼働すれば、よりコスト競争に対応できるようになります。
今後は低圧案件と、土地が不要な住宅や工場、カーポートなどの屋根置きの案件が増えるでしょう。現状、野立ては傾斜地ばかりになっており、造成費や人件費がかさみがちです。当社も傾斜地用の架台は取り揃えていますが、そういう面では屋根の方が初期コストがかかりません。産業用は今年9月に新発売するモジュールなど、ラインナップを増やし、住宅用に関しては、カーポートや屋根置きのパネルや架台を揃えています。

架台もパネルもOEMできるのが強みです。また当社では専門の部署を置き、自社発電所の建設を30ヶ所ほどで順次進めています。たとえFITが18円でも自社生産なら利回りは十分あります。毎年5MWずつくらい増やしていく予定です。販路拡大のため販売代理店との契約を進めていますが、おかげさまで、この5年の間に知名度もアップし、順調にその数を増やしています。

周鳴飛氏

リープトンエナジー株式会社
代表取締役

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取材・文/大根田康介

『SOLAR JOURNAL』vol.22より転載

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