太陽光発電

アメリカで電力小売り自由化が人気!

日本では今年4月に電力小売り全面自由化が始まったが、米国では1990年代に自由化が始まっている。開始して20年程が経つ米国では、どのようなサービスが登場し、消費者はいかに電力会社を選択しているのか。米国の現在の様子から、日本の市場の行方を見る。

州レベルで電力自由化が実施される米国

現在50州中14州およびワシントンDCで電力小売の全面自由化を実施中である。電力の規制が国レベルではなく州レベルで可決される米国では、自由化をしている州もあれば、しない州、さらにカリフォルニア州のように自由化を試みたが失敗し、自由化が「保留」になっている州も存在する。
小売り自由化されている市場で最も規模が大きいのはテキサス州で、次いでオハイオ州、ニューヨーク州、ペンシルベニア州など東海岸の州がトップを占める。

 

太陽光100%の電力プランで地域貢献

テキサス州オースティン市に拠点を持つGreen Mountain Energy 社は、1977年より再生可能エネルギーの小売販売を始めた。
同社は現在自由化を実施しているテキサス、ペンシルベニア、ニューヨークを含む7州で電力小売り販売を行っている。
同社が提供する電力プランの中で最も人気を博しているのが、太陽光発電で作った電気だけを買うことができる、「SolarSPARC(ソーラースパーク)」というプランだ。契約者が家庭の電力消費を太陽光発電の電力で1%賄えるだけではなく、地域への太陽光発電設置の導入も促進する。

Green Mountain Energy 社はSolarSPARC の契約数ごとに、毎月4米ドルを寄付して積み立てており、その寄付金で6ヶ月ごとに、新しい太陽光発電施設を地域に設置する計画になっている。
つまり、契約者が多ければ、より多くの、またはより大きな太陽光発電施設を設置できるというわけだ。

契約者が増える度に太陽光発電システムが設置され、契約を更新すると、ポイントが増える。

契約者が増える度に太陽光発電システムが設置され、契約を更新すると、ポイントが増える。

環境だけでなく、お財布にも優しい

同社は2年前の2月に、テキサス州北部の敷地に約10kWの太陽光発電システムを設置し、現在、新たな太陽光発電施設を建設中だという。

太陽光発電由来の電力はプレミアがつき、平均的な電力料金より高くなっているのが実情だが、Green Mountain Energy 社は同プランの契約持続(更新)を即すために、ボーナス支給システムを取り入れている。
長くプランを継続すればするだけ、ボーナスが増える仕組みで、SolarSPARC を1年間継続した家庭は、翌年に約22米ドルが支給される。2年後には44米ドル、3年目に66米ドル、そして6年目には121米ドルとなっていく。

再生可能エネルギー由来の電力だけを選択でき、さらに地元に太陽光発電システムも導入できる、一石二鳥の環境プログラムである。

 

自由化が進むテキサス州グリーン電力プランも豊富

テキサス州は、電力小売り自由化が1999年に決まり、2002年に実施が開始された。
自由化前は民間電力会社5社による地域独占販売が行われていたが、現在は114の小売電気事業者(REP= Retail Electricity Providers)が同州で電力販売を行っている。消費者は数多くのプランの中から、希望に適合し電力を選び、購入することができる。

同州の人口およそ220万のヒューストン市では、現時点で52のREPが356のプランを提供している。そのうち、100%グリーンエネルギー(再生可能エネルギー電力)プランが75もあり、環境に優しい電力消費への関心の高さがうかがえる。これらのプランは、地元で発電される風力や太陽光発電を使用し、エネルギーの地産地消にもなっている。


取材・文/モべヤン・ジュンコ

※『SOLAR JOURNAL』vol.15 より転載

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