編集部からのお知らせ

”再生”がコンセプト! 太陽光発電付ノートルダム大聖堂再建案とは

2019年4月に発生した、ノートルダム大聖堂の火災。仏大統領は、12世紀から建築が始まったこの大聖堂の再建を約束している。それをうけて、多くの建築家がデザイン案を発表。その中には、太陽光発電を導入した、最先端の再建案も出されている。

ヴァンサン・カルボー・
アーシテクチュール案

「私たちはノートルダム大聖堂をさらに美しく再建する。5年以内に完成させたい」。半年前、焼け落ちた尖塔の前でフランスのマクロン大統領は国民に向かい演説した。尖塔再建には国際コンペを実施するというフィリップ仏首相の発表に、多くの建築家がデザイン案を発表。フランスの建築事務所ヴァンサン・カルボー・アーシテクチュールもその1つだ。

同案のコンセプトは「再生」。カーブを描きながら尖塔へつながる、ガラスを多用した屋根が特徴的だ。大聖堂は建物で消費される以上のエネルギーを自ら作り出す。屋根には光を吸収して電力に変える太陽光発電の機能を持たせ、シロアリの巣の構造から発想を得た換気システムを備える。陽の光が降り注ぐ屋根の下では慈善団体が果物や野菜を栽培。ホームレスに配る予定だという。

政府は2020年末にまでに、火災で強度が落ちた大聖堂の安全確保の作業を終わらせ、再建を始める予定を組んでいる。2024年に開かれるパリ五輪までの完成が目標だ。ノートルダム大聖堂は各時代の増改築を経て現在の形になった。フランスの象徴をどのような形で未来へつないでいくのか、これから私たちは歴史の1 ページを見ていくことになるだろう。



文/Yukinobu Kato

SOLAR JOURNAL vol.31(2019年秋号)より転載

関連記事

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 放射冷却素材『SPACECOOL』で問題解決 熱トラブル停止「ゼロ」を達成した方法を初公開...
  2. 第7次エネルギー基本計画を閣議決定 太陽光の比率を 23~29%程度に変更...
  3. 2025年度に日本市場300MWhの蓄電池調達 TAOKE ENERGYとCATL社が契約締結
  4. 【参加受付中】3/14(金) 盗難対策ウェビナー ~2025年最新情報と対策ノウハウ~...
  5. AI技術を融合した「モジュール式蓄電システム」 高い安全性とコスト効率が強み...
  6. グリッドコードとは? 太陽光発電事業者も知っておくべき系統運用の新ルール...
  7. 【参加受付中!】2025年4月22日(火)「第33回PVビジネスセミナー」
  8. N型軽量モジュールで存在感を放つDAS Solar! 最軽量は驚きの4.2Kg/㎡
  9. HUAWEI 新型蓄電システム、3機種を一挙公開 産業用・住宅用ともに「安全性」を徹底追求...
  10. 専門家に聞いた! 日本に「垂直ソーラー」が必要な理由とは?
広告お問い合わせ 太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.52 | ¥0
2025/1/31発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ