政策・制度

第7次エネルギー基本計画が公表され、「再生可能エネルギーを主力電源として最大限導入する」と明記するとともに、2040年度の電源構成において再エネは4~5割、なかでも太陽光については「22~29%」に増大する目標が掲げられている。2025年度からスタートする新制度を中心に、今後の事業環境に大きな変化を与えるだろう太陽光関連施策を紹介する。
【2025年度の新制度②】適格事業者の認定と支援・非FIT非化石証書の直接取引拡大など

経済産業省と電力広域的運営推進機関は第7次エネルギー基本計画の公表を受けて、2月に「同時市場のあり方等に関する検討会」を再開した。電力取引市場を大きく変えることになる同時市場の導入に向けて詳細な検討が進められることになるが、課題も多く実現には不透明感が残る。
同時市場導入へ詳細な検討がスタート、課題が多く実現に不透明感も

中国から「黒鉛電極」が不当に安い価格で輸入され、国内産業が損害を受けたとされる問題で、経済産業省と財務省は3月28日、不当廉売関税の課税に関する調査期間を3ヶ月延長して今年7月23日までとすると発表した。
中国産の黒鉛電極に「反ダンピング課税」暫定適用、調査期間を3ヶ月延長

経済産業省は3月21日、2025年度以降の再エネのFIT制度とFIP制度買い取り価格と賦課金単価を公表した。10kW未満の住宅用・事業用太陽光発電の屋根設置については、今年10月から初期投資支援スキームが導入され、期限付きで買い取り価格が大幅に引き上げられる。
10kW未満の住宅用・事業用太陽光発電の屋根設置 10月から買い取り価格を大幅に引き上げ

「エネルギー基本計画」を追い風に、PV事業環境が変わる! 第7次エネルギー基本計画が公表され、太陽光発電導入拡大の必要性が改めて示された。目標を実現すべく、いま様々な導入促進策が動き出そうとしている。2025年度からスタートする新制度を中心に、今後の事業環境に大きな変化を与えるだろう太陽光関連施策を紹介する。
【2025年度の新制度①】早期連系追加対策・初期投資支援・省エネ基準適合義務化を徹底解説

北海道登別市は、大規模太陽光発電などを規制する条例案を2月17日に開会した定例市議会に提出した。正当な理由なく命令に従わない場合、5万円以下の過料を科す罰則規定が設けられている。北海道湧別町でも昨年7月に同様の条例が施行されている。
北海道登別市 罰則付きの再エネ規制条例案を議会に提出、6月施行へ

太陽光発電の銅線ケーブルの盗難が全国各地で多発していることから、政府は3月11日、「金属盗難対策法案」を閣議決定した。金属くずの買い取り業者に営業の届け出を義務化する。
金属盗難対策法案を閣議決定、買い取り業者に営業届け出を義務化

金属ケーブルの盗難被害を防ぐため、千葉県は今年1月に特定金属類取扱業の規制に関する条例を施行した。関東地方では、茨城県が4月1日に金属買い取り業者への規制を強化する条例を施行する。
千葉県 今年1月に金属買い取り業者の規制強化条例を施行、茨城県は4月に施行へ

太陽光発電所で金属ケーブルが盗まれる被害が急増していることから、警察庁は法整備を検討している。三重県は、金属類などを売買する業者に届け出を義務づけることなどを盛り込んだ条例を新たに制定する方針だ。
警察庁 金属ケーブル盗難防止に向け法整備を検討、三重県は新たに条例制定へ

政府は2月18日、第7次エネルギー基本計画を閣議決定した。再生可能エネルギーを、2040年度には全体の4割から5割程度に拡大して最大の電源とする方針だ。太陽光は全体の23~29%程度、風力は4~8%程度としている。昨年12月に公表した原案では、太陽光を全体の22~29%程度としていた。