ファーウェイの特高向けパワコンが進化 日本のメガソーラーを次のステージへ
2024/02/02
日本のメガソーラーの課題解決に向けて、ファーウェイの分散型パワコンが進化した。そのパワコンは、 最新パネルの性能を引き出し、発電所の収益性を高めてくれるという。従来機種の豊富な実績を踏まえて誕生した、新たなソリューションの魅力を探る。
人気パワコンが機能強化
出力も187.5kWにアップ
SUN2000-188KTL-NHH0
ファーウェイはこのほど、特別高圧発電所向け・分散型パワーコンディショナの新製品「SUN2000-188KTL-NHH0」を発売した。同製品専用に仕様変更された「サブ変電所」と合わせて、トータルソリューションを提供する。この新しいパワコンは、特高向けとして評価の高い「SUN2000-125KTL-JPH0」の後継機種にあたる。
従来機種からの進化点は多岐にわたるが、第1のポイントは定格出力が125kWから187.5kWに引き上げられたところだ。このことにより、1つのサブ変電所に連結するパワコンの台数を減らすことができ、BOSコストも削減されることとなった。具体的には、容量4.5MVAのサブ変電所に対し、従来機種の場合は36台を繋いでいたが、新機種なら24台で済む。
高出力・大電流パネルに対応
リパワリングにも最適
もう1つの大きなポイントは、MPPTごとの「最大入力電流」が大幅にアップしたところにある。従来機種の30Aから、新機種は65Aと2倍以上に増強されている。これは現在、太陽光パネルメーカーが競って開発する高出力・大電流パネルに対応するとともに、将来のさらなる大電流化をも見越したスペックといって良い。
どんなに最大出力の大きい太陽光パネルを設置しても、それを受け止めるパワコン側のポテンシャルが低くては、パネルの性能を十分に発揮させることはできない。しかし、このパワコンなら65Aまでの最大電力点追従が可能。これなら、どんな大電流パネルにも、余裕をもって対応することができるだろう。
加えて、ファーウェイの特高向けパワコンには、「MPPT動作電圧範囲が広いという特長がある。新機種も従来機種と同様に、500~1500Vという広範な動作電圧範囲を誇る。このことはシステム設計とレイアウトの柔軟性を高めるとともに、様々な環境下でパネルの最大効率を引き出すことを可能にする。
最大入力電流のアップとあわせて、高効率な大電流パネルへの交換や追加にも容易に対応できるようになる。新規案件だけでなく、既設案件のリパワリングにも最適だ。
日本向けに点検端子を装備
使用前自己確認にも配慮
同パワコンには、日本特殊仕様として、「点検端子」が設けられている。この点検端子はパワコンの点検をするための接続ポイントであり、電気事業法施行規則で定められた「使用前自己確認」を行いやすくするためのものだ。
ファーウェイは、「日本市場のニーズと現場からのリクエストを重視してきた」という。その姿勢は、接続端子の存在からもうかがい知ることができる。他にも、海外市場では800Vの定格出力電圧であるところを、日本市場では系統連系申請をしやすいよう600V以下(550V)にするなど、様々な工夫が加えられている。ファーウェイならではの「故障率の低さ」と「安定した供給体制」、「充実したサービス体制」と相まって、同パワコンもまた日本市場で人気を博すことになるだろう。
従来機種は日本各地の特高案件で活躍中
島根県 12MW
三重県 38MW
静岡県 17MW
これからの特高発電所に
幅広いソリューションを提供
新・パワコン&サブ変電所のシステム構成
特高発電所の収益性を上げるためには、優れたパワコンとともに、それが繋がるサブ変電所や管理システムのグレードアップも欠かせない。ファーウェイでは、パートナー企業と共同で、遠隔出力対応の大容量(4.5MVA)なスマートサブ変電所を用意。IV自動診断機能を搭載したスマート管理システムのもとで、発電所全体のベストパフォーマンスを追求する。
製品単体にとどまらず、収益アップに向けたソリューションをトータルに提供できるところがフアーウェイの強みともなっている。同社は産業用蓄電システムもリリースしているので、蓄電池併設型の太陽光発電所を構築する場合にも心強い。
昨今の特高発電所は、高出力・大電流パネルを使い、敷地を最大限に活かした厳しいレイアウトが当たり前になってきている。そして、これまで以上にシビアなコスト管理が求められている。FIP案件やコーポレートPPAなど、従来のFIT案件とは異なる知見も必要とされている。ファーウェイの新しい分散型パワコンと同社ソリューションへの期待は高まるばかりだ。
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華為技術日本株式会社/ファーウェイ・ジャパン
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PV EXPO【春】に出展!
ブース番号:E11-45
取材・文/廣町公則
SOLAR JOURNAL vol.48(2024年冬号)より転載
Sponsored by 華為技術日本株式会社/ファーウェイ・ジャパン