太陽光発電

買取期間が満了を迎える方へ! おすすめはソーラー生活を続けること。

11月以降順次、FIT買取期間の満了を迎えるご家庭が出てくる。それに合わせて、大手電力会社による卒FIT電力の買取メニューも公表され、売電先の比較・検討を行える状況が整ってきている。卒FITを迎える方が行うべきことは何か、太陽光発電協会の鈴木氏に話を聞いた。

新しい売電先を選んで
電気を賢く使っていく

太陽光発電協会では、買取期間満了後への対応について正しく理解し、ご自分にとって最適な選択をしていただけるよう、周知活動に努めてきました。ここで改めて、卒FITを迎える方が行うべきことについて整理しておきたいと思います。

まずは、太陽光で発電した電力の新たな売電先を確保しましょう。言うまでもなくFIT買取期間が満了しても、相対・自由契約によって売電を続けることができます。

これまで通りの電力会社と再契約をしても良いし、新電力など今までとは違う電力会社に売電することも可能です。買取価格や付帯サービスは、各社それぞれに異なりますから、複数の電力会社の買取メニューを見比べてみると良いでしょう。

また、これからは売電するより、できるだけ自分で使った方が経済メリットが大きいということにもなってきます。熱中症対策のエアコン、洗濯、掃除などの電気使用は、太陽光発電が十分に発電している昼間に行うなど、ライフスタイルを見直してみることも重要です。エコキュートをお持ちのご家庭では、太陽光発電の電気でお湯を沸かすという手もあります。さらに、蓄電池や電気自動車に余った電気を貯めておけば、よりスマートに電気を使うことができます。蓄電機器の価格も徐々に下がってきていますから、今後有効な選択肢となるでしょう。


FIT買取期間満了後は……

余った電気の売り先を選ぶ

発電した電気を有効に使う

誤った情報に惑わされず
太陽光の価値を享受

企業側からみると、卒FITは新たなビジネスチャンスの到来を意味します。しかし一方で、自社の商品・サービスを売ろうとして、誤った情報で消費者の不安をあおる業者もいるようです。太陽光発電協会では、誤情報に惑わされないよう注意喚起のツールも作成していますので、ここにその一部を抜粋しておきます。

×「買取期間が終わると電気が売れなくなる」→新電力を含めた様々な電力会社に買い取ってもらうことができます。

×「太陽光発電の電気は電力会社がタダで引き取ることになる」→新たな単価で電力会社と改めて契約を結んで売電すれば、タダになることはありません。

×「早く契約しないと、契約できなくなる」→万一、再契約の手続きが買取期間満了までにできなかったとしても、慌てる必要はありません。買取期間満了後でも契約は可能です。

×「満了後の太陽光発電設備を廃棄し新しくすれば、固定価格買取制度の支援を再度受けられる」→一度、FITで支援を受けた方は、同じ場所で太陽光発電設備を更新したとしても、再度支援を受けることはできません。



太陽光発電設備はFIT買取期間が過ぎても、さらに10年20年と発電し続けるものです。しっかりと定期点検を行っていれば、性能低下も最小限に抑えられます。太陽光発電設備があれば、非常用電源として災害時のレジリエンスにも貢献します。卒FITを機に、太陽光発電の意義を改めて考えていただければ幸いです。末長くソーラー生活を続けていきましょう。

PROFILE

一般社団法人太陽光発電協会(JPEA)
事務局長

鈴木 聡氏

1985年鐘淵化学工業株式会社(現 株式会社カネカ)に入社。研究開発部門、知的財産部門、研究企画部門などを経て、2019年6月より現職。


取材・文/廣町公則

SOLAR JOURNAL vol.30(2019年夏号)より転載

  • 関連記事

    アクセスランキング

    1. なぜ日本で洋上風力が広まらないのか? 参入における2つの障壁とは
    2. 11/19(火)開催! 太陽光の今がわかる「PVビジネスセミナー」
    3. 今さら聞けない! 仮想発電所(VPP)とは?
    4. 「FIT制度」の次のステップ「FIP制度」って?
    5. JPEA、破損した太陽光パネルを適正処分できる企業一覧を公表
    6. 「再エネ海域利用法」とは? 新法の狙いと仕組みを解説
    7. 風車の種類は大きく2種類!? 風力発電入門講座
    8. 地域を潤す再エネ事業「シュタットベルケ」の神髄がここに!
    9. 1位はあの国!? 風力発電導入量の国別ランキング!
    10. 12/3(火)開催PVビジネスセミナー「主力電源化への展望と高効率モジュールの役割」

    フリーマガジン

    「SOLAR JOURNAL」

    vol.31 / ¥0
    2019年10月31日発行

    お詫びと訂正

    ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ 太陽光業界最新ニュース